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空き家取り壊しの際には補助金が出る?補助金の受取条件と注意点について紹介

年々国内で増え続けている空き家。
取り壊したいと思っているものの、まとまった費用が必要になるため、なかなか手が出せない方も多いでしょう。
確かに、空き家の解体にはお金がかかります。

しかし、補助金を受け取ることで、想定していたよりも軽い負担で解決できるかもしれません。
今回は、空き家の取り壊しにかかる目安の費用と、補助金の条件や注意点をご紹介します。

経済的にみて空き家を取り壊した方が良いケースは?

建物付きの土地を売却する際、取り壊して更地価格にした方が高値で売れる場合は解体をおすすめします。
基本的に、空き家に多い木造一戸建て住宅は築30年以上が経過すると建物としての価値が著しく下がります。

さらに40年程度で外壁や屋根の劣化が激しくなり、50年経つとかなり老朽化の進んだ建物となるでしょう。
反対に、建物付きで売却した方が高く売れるケースとしては以下が挙げられます。

・現在有名な建築家が初期の作品として設計した一戸建て住宅
・家の装飾が今では再現不可能な素材や伝統的な技法を用いて作られている

文化的価値や希少性から、稀ではありますが高値で売却できる可能性があります。

 

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空き家の取り壊しにかかる費用は?

更地にして売却するためにはもちろん空き家を解体する必要がありますが、この費用は家の構造によって大きく異なります。
今回は、一般的に目安となる解体費をご紹介します。

木造

・20坪 70万から120万円
・30坪 105万から180万円
・40坪 140万から240万円

軽量鉄骨造

・20坪 80万から140万円
・30坪 120万から210万円
・40坪 165万から240万円

RC造

・20坪 110万から160万円
・30坪 165万から240万円
・40坪 220万から320万円

スクールゾーンに近接している場合だとガードマンを通常より多く設置する必要があったり、住宅が密集している場合には防音対策をとらなければいけなかったりして、コストが上乗せされることも珍しくありません。

また、1970年から1990年頃に建てられた住宅は、有害なアスベストが使用されている可能性があります。
この場合、解体時に周囲にアスベストが飛散しないよう、対策を取らなければなりません。
アスベスト対策には坪単価で数万円が追加でかかります。

 

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空き家の取り壊しで補助金が受け取れる?

空き家を管理せず放置すると、周辺地域に様々な悪影響を及ぼします。
例えば、倒壊による近隣住宅へのリスクや犯罪による治安悪化のリスクなどが挙げられます。
このような問題を解消するために、空き家の取り壊しにかかる費用の一部を、多くの自治体が補助金として賄ってくれています。

この補助金は、国土交通省の「空き家再生等推進事業」という空き家の撤去または活用を促して地域活性化を図る取り組みの一環です。
国から各自治体に補助金の一部が補填されて、各自治体が定める制度に則って対象となる住民に補助金が支給されます。

補助金は予算が限られており、受給者の枠が限定されているので気をつけましょう。
自治体によって名称や細かい内容は異なりますが、主な補助金の種類は大方同じです。

1.危険廃屋解体補助金

このまま放置し続けると危険があるとみなされた家屋が対象です。
周辺住民が安心・安全に暮らせる環境を整えることを目的に、取り壊し工事を促進します。

2.空き家解体補助金

長期間にわたって誰も住むことも活用することもなく、自治体が空き家と認定した場合に支給対象となります。

3.建て替え工事補助金

耐震性に問題があるとされた住宅が建て替えや補強を行う際の解体工事に対して支給される補助金です。

 

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補助金を受け取るための条件は?

補助金は、必ずしも全ての住宅に対して支給されるわけではありません。
自治体の定める条件を満たす場合のみ、受け取れます。

1.空き家

大前提として取り壊す予定の住宅が空き家であることが挙げられます。
空き家として認定されるためには、長年居住されていないことだけでなく、倉庫や泊まり先などとしての使用もされていないことが必要です。

特に、周辺地域に影響を及ぼす可能性があるとして、特定空き家に認定された場合は、補助金の対象となりやすいです。

2.基準を超える腐朽破損レベル

空き家の中でも、特に倒壊する危険性が高いと判断された住宅です。
倒壊の危険性は、腐朽破損のレベルによって示されます。
自治体によっても異なりますが、基本的に以下の四段階で表されます。

・1.5位以上 倒壊の可能性が極めて低い
・1.0位以上1.5位未満 倒壊の可能性が低い
・0.7位以上1.0位未満 倒壊の可能性がある
・0.7位未満 倒壊の可能性が高い

このレベルは、診断を行う会社が外観と内観を目視したり、器具を使用して測定したりして判断します。
屋根や柵、天井の水漏れ、梁など細かいところまで確認してもらえるので安心して任せられます。

測定当日は住宅内に立ち入って作業を行うので、できるだけ所有者本人が立ち会うようにしましょう。
遠方にあり難しい場合は、委任状を提出して代理人に立ち会ってもらっても良いです。

3.築年数

自治体によっては、「昭和○年以上前の建造物であること」というような条件を設けていることがあります。
この基準を昭和50年代後半に設定している自治体が多いのですが、これには理由があります。

昭和56年に耐震基準の法律改正が行われたため、それ以前に建てられた建物は根本的に耐震基準が異なり、現在のものに当てはめると大抵が基準を満たしていません。
つまり、倒壊のリスクが非常に高く、自治体としても早急に取り壊し、または増強といった対応を取りたいところだということです。

4.税金の支払い

補助金を受け取るためには、税金の滞納が一切ないことも重要です。
解体工事の補助金の大元は、国民が支払っている税金であり、その税金を滞納している方に助成金を支給する訳にはいかないからです。

5.前年の所得

所得が多い場合、補助金を受けなくても全額自己負担で工事可能と判断される可能性があります。
一般的に前年の所得が1000万円を超えていないことを基準としている自治体が多いです。
また、場合によっては前年の所得だけでなく、資産や貯金までみられることもあります。

補助金はあくまで経済的に苦しい方に向けての制度であるため、注意しましょう。

取り壊し工事で補助金を受け取る際の注意点

申請は工事着手前にする

補助金の申請は、取り壊し工事に着手する前に行う必要があります。
補助金を受け取るつもりで工事をしても、終わってからの申請は認められないので気をつけましょう。

審査には時間がかかる

腐朽破損レベルや倒壊の危険性を徹底的にチェックするため、申請から審査が完了するまでには、ある程度の時間を要します。
1ヶ月以上かかることも珍しくないので、補助金制度の利用を検討されている方は余裕を持って相談・申請を行うようにしましょう。

補助金は工事終了後に支給される

補助金は、全ての工事が完了して領収書や証明書の提出が完了してから受け取れます。
そのため、一旦は全額自分で支払う必要があります。

まとめ

今回は、空き家の取り壊し工事を行う際の費用や、補助金についてご紹介しました。
所有されている空き家を建物付きで売却することが見込めない場合、取り壊しの検討をおすすめします。

当サイトでは不動産の価格をWeb上で調べられます。依頼を出す前に詳細な査定が知れるので、取り壊すべきか悩まれている方はぜひご利用ください。
また、補助金の申請を行いたい方は、まずは自分の住んでいる地域の自治体が行っている制度を確認しましょう。

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