実家には、家族の昔の持ち物がたくさん眠っています。
そんな実家が空き家になり売却を考えたとき、物の行き場に困ってしまいます。
片付けたいとは思っていても、どこから手をつければ良いのか、どのように処分すれば良いのか分からず始められない方も多いでしょう。
そこで今回は、空き家の売却前に片付けは必要なのかや、売却の前に片付けるメリット、片付けの手順・ポイントをご紹介します。
片付けに着手する前に、ぜひご覧ください。
空き家売却のために片付けは必須?
物によっては、空き家に残したまま買主に引渡しできるケースもあります。
特に、使用感の少ない家電・家具は買主にとっても新しく買い揃える手間が省けるので、喜んで引き取ってもらえることがあります。
基本的には、物件に残置物を残さず引き渡すことがマナーなので、「引き取って貰えたらラッキー」程度に思っておきましょう。
その際、事前になにか欲しいものはないか、買主へ相談しておくと良いです。
・食器棚やタンスなどの大型家具
食器棚はタンスなどの大型家具は、新しいものを購入するとなると10万円を超えることも珍しくないため、比較的引き取って貰いやすいです。
しかし、いくら高額といえど数十年も使っているようなものや、大きな汚れが目立つものはあまり歓迎されません。
比較的状態が良く、購入してから5年以内のものであることを目安にすると良いです。
・エアコンや照明などの設備
エアコンや照明などの設置に手間がかかる設備もまた、引き取って貰える可能性が高いといえます。
例えばエアコンだと、元々使っていたものを新居に移し替えるとしても、5万円前後の費用がかかります。
売主にとってもエアコンの解体・処分費用がかかるので、双方にとって負担となるでしょう。
そのことを買主に伝えた上で譲渡の相談をすると、引き取って貰えやすいです。
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片付けをした方が売却に有利
全ての家具・家電を撤去しておく必要はありませんが、できるだけ片付けておいた方が買主が見つかりやすく、売却には有利です。
片付いている方が部屋が広く感じる
家具がたくさん置かれていると、本来の部屋の大きさよりも狭く感じてしまいます。
部屋が狭く、使い勝手が悪そうにみえるというのは売却にとってかなり不利な状況です。
一方、部屋が片付いていると実際の生活のイメージがしやすく、購入に繋がりやすいといえます。
売却査定額に影響する
同じ部屋でも、散らかった部屋では片付いた部屋より査定額が低くでてしまう可能性が高いです。
査定額は、建物の状態や立地によって決まるため、一見関係ないように思えます。
しかし、荷物の片付けができておらず、掃除が行き届いていないと異臭の発生に繋がります。
部屋の異臭は、査定でマイナスポイントになってしまうため、結果的に査定額が低くなるという訳です。
そのため、片付けて掃除がしやすい環境をつくり、異臭を発生させる原因になりがちな壁紙や排水口の掃除を入念にしておくことをおすすめします。
内覧がしやすくなる
内覧とは、購入希望者が実際に物件に立ち入り、状態を確認することです。
空き家を片付けておくと、不動産会社が空き家の合鍵を管理して好きなときに内覧に来てもらえるようになります。
内覧は空き家の売買成立の鍵を握るので、機会を増やせるというのは売主にとって大きなメリットです。
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空き家を片付ける手順をご紹介!
売却前に片付けておくことのメリットは大きいですが、いざ片付けようと思ってもどこから手をつければ良いのか分からず途方に暮れてしまう方も多いでしょう。
そこで、片付けの手順を踏まえて行うと、ストレスなくスムーズに片付けられます。
1.片付けの順番を決める
可燃ごみや不燃ごみとして処分するものや遺品として残しておくものなどを、あらかじめ分類しておきましょう。
その上でどこから片付ければ良いのか考えると、効率良く作業できます。
2.スケジュールを組む
片付け・掃除のスケジュールを組んでおかなければ、ダラダラして後回しになりがちです。
また、ただ自分の空いている日の中でスケジュールを組むのではなく、自治体のごみ捨て日も加味するようにしましょう。
3.自分たちで行う場所と業者に依頼する場所を決める
大きいものや高所にあるものなど、自分たちで片付けを行うには労力と時間がかかりすぎるものも中にはあります。
なるべく片付けにコストをかけたくない方も多いかと思いますが、どうしても自分たちではできない場合は、無理をせず業者に依頼しましょう。
4.片付け前に近隣へ挨拶しておく
片付け作業中は、大きな音がでてしまいます。
また、荷物の搬出のため車の出入りが頻繁になったり、ホコリが外にも舞ったりしてしまうかもしれません。
このように、片付けは近隣住民に迷惑をかけることがあります。
そのため、片付けを行う前に近隣住民の方へ挨拶しておきましょう。
また、その際に内覧で不特定多数の人が出入りすることもあるということを説明しておくと、万が一のトラブルを避けられます。
空き家の片付けをする際のポイントをご紹介!
処分するものを家族・親戚で把握しておく
自分の判断だけで処分するものを決めると、後からトラブルになりがちです。
1度処分したものを取り戻すのは困難なため、あらかじめ以下の2点を家族または親戚の間で確認しておきましょう。
・個人的に欲しいものがないか
・不用品の処分にかかる費用を負担するのは誰か
*家具や家電などの処分方法をそれぞれ確認しておく
物によって、処分方法は異なります。
どの荷物をどのように処分するのか、あらかじめ確認しておきましょう。
・本や衣類
状態が良ければ、買取業者に買い取ってもらえます。
買取業者によって取り扱い品は違いますが、面倒な場合は一括で買い取ってくれるところにお願いすると良いです。
・仏壇や神棚
仏壇や神棚は、そのまま捨てることに抵抗を感じてしまい処分に困る方が多いでしょう。
これらは、不用品回収業者が買い取ってくれる可能性が高いです。
・エアコンや掃除機
基本的に、買取業者が買い取ってくれます。
買取不可とされたものは、家電リサイクル法に則って家電小売店に引き取ってもらいましょう。
引き取ってもらう場合は、処分費用を支払う必要があります。
・一般ごみ
一般ごみであっても大量にある場合は、ごみ収集日に出せません。
何回かに分けてだしたり、ごみ収集センターに連絡したりしましょう。
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片付けで出た不用品やゴミはどうする?
片付けで出た不用品の処分方法は、一般ごみとしてごみ捨て場に出したり買取業者に依頼したりする以外にもあります。
1.自治体の廃棄物処理センター
一般ごみの収集時間が合わない、一度に全て捨ててしまいたいというような方は、各自治体の廃棄物処理センターやクリーンセンターに直接持ち込み可能です。
処分費や手数料はかかりますが、ごみが大量にある方にはおすすめです。
エアコンやテレビなど、家電リサイクル法の対象となる電化製品は自治体によって取り扱いが異なるので、注意しましょう。
2.フリマアプリやオークション
手間や時間はかかりますが、買取業者よりも高値で売りやすいという特徴があります。
3.遺品整理業者
故人の残した遺品を、残すものと処分するものに分類した上で整理してくれます。
大切なものは残しつつ、プロのアドバイスを受けながら片付けたい方におすすめです。
まとめ
今回は、空き家の売却前に片付けしておくと有利になる理由や、片付けの手順・ポイント、不用品の処分方法をご紹介しました。
できるだけ生活感を無くした状態の家の方が、購入希望者が集まりやすいです。
空き家の片付けには時間や労力がかかることが多いため、内覧に向けて余裕を持って取り掛かるようにしましょう。
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