「空き家を放置し続けるとどうなってしまうのだろうか」
このような漠然とした不安をお持ちの方は大勢いらっしゃいます。
実際、空き家を放置することには大きな危険性が潜んでいます。
そこで今回は空き家を放置しておくことの危険性について詳しく解説します。
ぜひ参考にしてみてくださいね。
□空き家を放置する危険性
空き家を放置することには大きな危険性があります。
ここでは代表的なものをいくつかご紹介させていただきます。
1つ目に挙げられる危険性は放火犯に狙われやすくなることです。
住宅の火災の原因で、「放火によるもの」と考えられるのは全体の約12パーセントを占めています。
そして、この放火された家の多くに共通した条件というものがあります。
・ゴミや可燃物が放置されている状態である
・人が少なく、交通量も少ない
・燃えやすいような家の構造である
上記のような条件は、放置された空き家に当てはまりやすい傾向にあります。
それゆえに、空き家を所有し続ける上では防犯対策をしっかりとしておく必要があるでしょう。
2つ目は倒壊する恐れがあることです。
一般的に空き家となっている家は古いものが多く、耐震性が低い可能性が高いといえます。
旧耐震基準に基づいて作られた建物は2016年4月14日に発生した熊本地震でも数多く倒壊しています。
新耐震基準に建てられていた場合であっても、管理していない空き家であれば基礎部分や柱が劣化し、耐震性能が大幅に低下してしまうことがあります。
3つ目は資産価値が減少していくことです。
当然のことではありますが、月日が経ち、物件が古くなればなるほど資産価値は下がっていきます。
特に木造の戸建て住宅は築20年を過ぎると大幅に価値が低下します。
放置している間にもどんどんと価値が下がってしまうため、手放すことを考えている場合は早いうちに処分した方が良いでしょう。
4つ目は建物の老朽化が加速することです。
建物は人が出入りすることで自然と換気が行われ、湿気が排出されています。
空き家ではこのような換気がなくなってしまうため、木材が腐食したり、カビが発生したりといった老朽化が進みやすくなってしまいます。
これを防ぐためには、定期的に家に訪ねて換気を行うことが重要になります。
5つ目は行政代執行で取り壊される場合があることです。
倒壊の危険性や、犯罪の温床となっているとみなされた場合、行政代執行によって強制的に建物が取り壊されることがあります。
日本では平成27年に空き家法が施行されるようになり、このようなそりをとれるようになっています。
そして、この対策にかかった費用は、空き家の所有者に請求されるようになっているため注意が必要です。
これらのことから分かるように、空き家を放置することには様々な危険性があります。
□解体する前に活用方法について考えておくこと
先ほどご紹介したように空き家を放置することには大きな危険性があります。
そのため、「解体しよう」とお考えになられた方も多いのではないでしょうか。
しかし、解体する前には考えておきたいことがいくつかあります。
1つ目に挙げられるのは解体費用についてです。
一般的に、木造一戸建ての空き家を解体するためには100万円から200万円ほどの費用がかかるとされています。
当然建物の大きさや構造などによっても解体の費用は変わってきますが、いずれにせよ安い出費ではありません。
2つ目は土地の固定資産税の優遇措置がなくなってしまうことです。
土地に建物が建っている状態であれば、更地にして置いておくよりも固定資産税が低くなります。
住宅用地には特例があり、最大で固定資産税は6分の1、都市計画税は3分の1まで抑えられています。
つまり、お金をかけて建物を解体したにもかかわらず、固定資産税が上がってしまうということになります。
それならば「このまま放置しておこう」とお考えになられるかもしれません。
これには注意が必要で「特定空き家」に行政から認定されてしまうと上記の優遇措置は外れてしまいます。
これらのことからすぐに空き家を解体してしまうと、後悔してしまうかもしれません。
そのため、解体を検討されている場合であってもまずは不動産会社に相談されることをおすすめします。
□空き家問題の対策
この空き家の問題を解決するためには主に4つの方法が考えられます。
1つ目は売却する方法です。
こちらは不動産会社に依頼して、買い手を探し売却するのが一般的です。
売却できればまとまった資金を得られる可能性があります。
その一方で、空き家の立地や条件、状態などによっては買い手がなかなか見つからないということもあります。
売却は他の方法に比べて実行しやすいため、まず売却から検討されることをおすすめします。
「複数の不動産会社を訪ねるのは大変」という方は、不動産一括査定を行うことをおすすめします。
当サイトでも査定を依頼できますので、ぜひご活用ください。
2つ目は解体です。
空き家を解体してしまえば管理の手間や時間、先ほどご紹介したような空き家の危険性はなくなります。
しかしながら、解体には費用がかかり固定資産税が上がるというデメリットがあります。
3つ目は賃貸に出すという方法です。
建物を貸してほしいという方がいるのであれば、賃貸に出してみるのも1つの方法です。
こちらは家賃収入が期待できるうえに、建物の老朽化の速度を遅らせることが可能になります。
ただ、古い空き家のままで借り手を探すのは現実的には難しく、修繕や補修を行う必要に迫られることがあります。
4つ目は管理会社に空き家の管理を代行してもらうという方法です。
空き家を所有し続けたくても管理が難しいという場合は、管理会社に管理を依頼する方法があります。
管理費用には月5千円から1万円程度の費用がかかるでしょう。
以上が空き家対策を解決する主な方法になります。
□行政の空き家対策の具体的な事例
空き家は行政にとっても危険性のあるものです。
自治体によっては空き家に対して取り組みをしている事例もあるため、ここで詳しくご紹介します。
まず挙げられるのは解体費用の補助金制度です。
自治体によっては老朽化した家を解体するために助成金や補助金を出している場合があります。
現状では国から個人に向けて助成金や補助金が出されることはありませんので、お住まいの地域で制度があるかを確認しておきましょう。
次に挙げられるのはDIY型賃貸というものです。
一般的に戸建て住宅を賃貸物件として貸し出し、リフォームする場合、貸主がリフォームを行うことになります。
一方で、DIY型賃貸は借主側が自分の好きなように物件の改修や加工を行います。
このような新たな貸し出し方も自治体は奨励しています。
最後に挙げられるのは、特定空き家の指定です。
倒壊の恐れや衛生面で問題がある空き家に対して「特定空き家」として指定される場合があります。
こちらに指定されると先ほどご紹介したように、固定資産税の納付額が増加します。
指定されないようにするためには住宅をしっかりと管理するか、売却を検討されることをおすすめします。
□まとめ
今回は空き家を放置しておくことの危険性について解説しました。
空き家を所有している場合は、解体する前に不動産会社にご相談されることをおすすめします。
当サイトを利用していただくことで、複数の不動産会社に査定をすぐに依頼できます。
売却をお考えの際は、ぜひご活用ください。