石綿のこと。繊維状に変形した鉱石類で、耐火性能・耐熱性能・保温性能がよく、建物の断熱材や絶縁材などに使われてきた。
しかし、アスベストが空気中に散ってしまう環境下(製造施設や建設、解体など)においてはアスベストを吸い込むことで肺ガン等にかかるリスクが急増することがわかり、相次いで出荷・使用が中止された。
現在では新設の建物に使用されることはないが、古い建物を中心に使われている可能性があり、リフォームや解体時に発見された場合には除去や特殊な措置が必要となる。
不動産売買契約時の重要事項説明において、建物のアスベスト調査結果の有無は必須の説明項目となっている。ただしあくまでアスベストの調査結果があるかないかだけであり、建物自体にアスベストが使用されているかどうかは説明項目とはなっていないことに留意する必要がある。
なお、2023年10月以降、法改正により、アスベストが存在すると考えられる建築物の解体、改造、補修作業を行う場合は、専門家(建築物石綿含有建材調査者)による事前調査が義務付けられることとなっている。
この記録は解体工事等終了後、3年間の保存が義務付けられる。