盛土規制法とは、土地の造成や盛り土に関する規制を定め、土砂災害の防止や環境保全を目的とした法律である。
正式名称は「宅地造成及び特定盛土等規制法」で、2023年5月26日に施行された。
宅地造成区域等で、一定規模以上の盛土、切土、土石の堆積を含む土地造成工事が対象となる。
特に盛土の高さや範囲、斜面の傾斜などが規制の対象となる。
なお、宅地造成区域とは、将来的に宅地造成が行われる可能性が高い区域として、都道府県知事が指定する区域のことである。
宅地造成区域等で規制対象となる一定規模以上の土地造成工事については、都道府県知事への事前許可が必要である。
許可を得るためには、盛土等の設計図、安全対策の内容などを記載する必要がある。
盛土等の設計・施工方法について、全国一律の安全基準を設け、都道府県知事は当該基準に基づき安全対策を指示する。
安全対策には、適切な勾配や排水設備の設置、擁壁等の設置などが含まれる。
都道府県知事は、必要に応じて、工事の安全性の確認、是正措置、完了後の定期的な安全確認等を行い、関係機関と連携して監視と管理を行う。
法令に違反した場合は、都道府県知事から勧告、命令、罰金等の措置を受けることになる。