土砂災害特別警戒区域とは、土砂災害防止法に基づき、土砂災害が発生する可能性があり、かつそれにより人命に危機が及ぶ恐れがあると認められる場合に、都道府県知事によって指定される区域のことである。
急傾斜地などにおいて、大雨などの天災により土砂災害が発生する可能性がある区域は「土砂災害警戒区域」に指定されるが、更にそのうち、家屋倒壊などにより人命に危険が及ぶ可能性がある区域が「土砂災害特別警戒区域」に指定される。
土砂災害特別警戒区域に指定された場合、開発行為に都道府県知事の許可が必要となり、建築基準法による建築物の安全性の確保のための規制を受ける。
また、危険な建築物の所有者に対しては、都道府県知事が安全な場所への家屋の移転等を勧告することができる。
この場合、住宅金融支援機構の融資や、がけ地近接等危険性住宅移転事業による補助などの支援措置を受けることができる。
宅地建物取引業者は、土砂災害特別警戒区域に該当する宅地や建物の売買を行う場合は、重要事項説明時にその旨を説明する義務がある。