天空率とは、ある敷地から上空を見上げた時、空が周囲の建築物に遮られていない割合を示したものである。
敷地から見える空を、魚眼レンズのイメージで同心円状に見て、空の見える面積を円全体の面積で割って求める。
すなわち、円全体が空であれば天空率は 100%、全く空が見えず建物しか見えなければ天空率は 0% ということになる。
これを立体角投射率という。
また、天空率を計算するために作られる、敷地から見える上空を同心円状にマッピングしたものを天空図と呼ぶ。
建物を建てる敷地に隣接した敷地の採光や通風を確保するために、建てることのできる建物の高さを制限するための規制として、各種斜線制限(隣地斜線制限、北側斜線制限、道路斜線制限)が建築基準法に定められているが、これらの規制の緩和措置として、2002年(平成 14 年)に追加された制度である。
つまり、各種斜線制限を満たした状態で確保される天空率よりも、実際に確保される天空率がそれ以上であれば、各種斜線制限を満たさなくても良いとされる。
これにより、建築できる建物のデザインの自由度が上げることができる。