布基礎とは、住宅の土台となる基礎の一種で、建物の外壁や間仕切りの壁の下に沿って連続して線状に設置される形式のものである。
これに対して、「ベタ基礎」という基礎の種類があるが、これは地盤全体にまんべんなく鉄筋コンクリートが配されるものである。
布基礎は耐力が強いとされ、木造住宅によく使われる。
布基礎の「布」は、水平を意味しており、断面がTの字を上下逆にした形状の鉄筋コンクリートを水平に敷設しているところから来ている。
この形状のものを「フーチング」というため、「連続フーチング基礎」と呼ばれる場合もある。
フーチングの上部に根太(ねだ)や大引き(おおびき)といわれる床下を構成する部材を乗せ、下部は底が広がっているため建物の荷重が分散される構造となっている。
地盤が軟弱な場合は、特にフーチングの幅を広げたり、フーチング底辺の深さを深くするなどの措置が取られる。
最近では、布基礎よりベタ基礎の方が耐震性に優れているともいわれているが、地盤が安定していれば布基礎でも十分な強度を確保できる。