空家等対策の推進に関する特別措置法とは、相続したまま放置されている等の理由により、適切に管理されていない空き家等に対して是正措置を促すために定められた法律のことである。
2014年に制定され、2015年5月より全面施行された。
略称として「空家対策特別措置法」とも呼ばれる。
空き家を長期に渡り管理せず放置すると、家屋の老朽化により倒壊の危険性が生じ、周辺地域の住民に悪影響を及ぼす。
このような状況の改善、また使われていない建物の有効活用を目的としている。
具体的には、市町村が対策が必要と判断した空き家を「特定空家等」として指定し、これに対して是正のための立ち入り調査、所有者への管理措置の指導や勧告、命令、代執行を行う。
また、措置の勧告を受けた特定空家等がある土地については、都市計画税や固定資産税の住宅用地に係る軽減措置の特例から除外される。
さらに改善命令に従わない場合は、所有者の負担で強制的に建物の取り壊し等を行うことができる。
しかし、2018年の調査でも空き家の戸数は過去最多を更新している状況にあり、管理不全の空き家に対する増税や、用途変更及び建て替え促進のための制度の創設など、更なる法改正が検討されている。