岡山市は、人口減少が進む中、都市機能を集約する「コンパクトシティー化」に向けた施策として、市街化調整区域での開発許可制度の見直しを進めている。
これまで、市街化調整区域では、50戸以上の住宅が集まる場所に限り、住宅の建築を認める「50戸連たん制度」を導入していた。しかし、この制度によって郊外の低密度な開発が進み、市街地の人口密度が低下する懸念が生じていた。
こうした状況を踏まえ、市は、50戸連たん制度を廃止し、人口減少が著しい区域に限定して新たに「20戸連たん制度」を新設する方針を固めた。また、空き家など既存建築物の用途変更緩和で地域の再生や集落の維持を図ることも検討している。
改正案は、2023年12月にパブリックコメント(意見公募)を行うなどし、来年の2月定例市議会に関連条例の廃止案を提出したい考え。2024年4月から2年間の経過措置後の運用開始を目指す。
市の担当者は「中心部は再開発が多く動いている。インフラ整備や子ども政策などさまざまな施策を総合的に打ち、住みやすい都市を目指す」と述べている。
【所感】
確かに今後人口が減り続ける中、住戸が散在しているより集中していた方が、インフラ整備や災害対策などにおいてコストが低減でき、自治体は政策も立てやすいでしょうね。
逆に少なからず市街化区域の地価の上昇を招くことになるでしょうから、より低コストな住戸を望む人にとってはデメリットになるかもしれません。
ただ、50戸連たん制度を廃止する一方で20戸連たん制度を新設するというのが、一見矛盾しているようで分かりにくく感じますね。(「新たに町外れに集落を作らないでほしい、だけど昔からの集落は守らなければいけない」ということかな?)