国土交通省は、価格の低い空き家の売買が行われた際に、不動産業者が受け取ることのできる仲介手数料の上限を引き上げる方針であることが分かりました。
増え続ける空き家の流通を活性化させることが狙いです。
通常のケースでは、例えば 200万円 の不動産を売却した場合、不動産業者が受け取ることのできる仲介手数料の上限は 200万円 × 5% = 10万円 にしかならず、調査や販売活動など実際に掛かる手間などを考えれば、商売として成り立たないという問題がありました。
このため、低価格な空き家が流通し難い一つの要因となっていました。
これに対する措置として、2019年に 400万円 以下の空き家に関しては、仲介手数料の上限を 18万円 とするよう法律が改正されました。
そして更に今回の法案では、800万円 以下の空き家に対する仲介手数料の上限を 30万円 に引き上げるということです。
これにより 200万円 の空き家を売却するケースでも、不動産業者は最大 30万円 の仲介手数料を受け取ることができるようになります。
まだ法案の成立時期は未定ですが、空き家の放置による課題は年々深刻化しており、それに伴い「登記の義務化」「固定資産税の特例無効化」「特定空き家への行政指導」など近年数多くの法律が整備されています。
今回の法改正により、不動産業者の空き家の売却に対する積極的な姿勢が期待できると思いますので、もし空き家の措置にお悩みの方がいらっしゃいましたら、これを機に一度相談してみてはいかがでしょうか。