これは不動産にまつわるミニドラマです。
難しいイメージのある不動産のニュースや法律・知識を、物語形式にすることにより、分かりやすく伝える試みです。
※ 基本的に本ドラマは実際の法律や記事に基づいて作成していますが、時期や地域および状況によっては内容が異なる可能性もございますので、御注意ならびに御了承くだいますようお願い致します。
※ 本ドラマで出てくる登場人物、団体等は全てフィクションです。
2024年初秋、都内に住む30代の会社員、裕也さんは、妻の美咲さんと一緒に夢のマイホームを購入するために住宅ローンについて調べ始めた。彼らが目を付けたのは、横浜市内の新築マンションだ。しかし、その価格は5500万円。裕也さん一人では融資が足りないため、夫婦でペアローンを組むことを検討していた。
「ペアローンなら、2人の収入を合算して借り入れができるから、大きな額でも借りやすいって聞いたけど、万一のときの返済が心配だな…」と、裕也さんはふと不安を感じた。もしもどちらかが働けなくなったら、2人分のローンを片方だけで背負うことになってしまう。特に、がんなどの病気にかかるリスクは年々身近な話題になってきている。そんな中で出会ったのが「ペアローン団信」の話だった。
「ペアローン団信」とは?
ペアローンを組む際、団体信用生命保険(団信)に夫婦それぞれが加入する仕組みだ。通常、団信は契約者が亡くなった場合、その人のローン残高が免除される。だが、夫婦の場合は亡くなった方の分だけ免除され、生きている方のローンは残ってしまう。「これじゃあ、結局どちらか一人が亡くなった後の生活は厳しいままかも…」と、裕也さんは悩んだ。
しかし、最近導入された「ペアローン団信」は違った。もし片方が亡くなったり、重い病気で長期間働けなくなった場合、夫婦の両方のローン残高が免除されるというのだ。裕也さんはさっそく調べてみると、PayPay銀行、みずほ銀行、りそな銀行などがこの制度を導入していることが分かった。
がん保障付きペアローンの魅力
特に、がんに対する保障が充実しているタイプに裕也さんは惹かれた。PayPay銀行のペアローン団信には、がんと診断された場合でもローン残高が全額免除されるプランがあり、金利の上乗せは0.4%。また、50%だけ免除されるタイプなら0.3%の上乗せで済む。
「これなら、もしどちらかが病気になって働けなくなっても安心だな」と裕也さんは心を決めた。最近は、ペアローン団信の申込件数が増えており、多くの夫婦が金利負担が少し重くなっても、生活の安心感を重視しているという。
金利負担の違い
とはいえ、金利負担が増えるのは気になるところ。例えば、通常型の団信なら0.2%、がん保障付きなら0.4%の上乗せがあるため、毎月の返済額は約9000円増える計算だ。裕也さんと美咲さんは、0.4%の金利上乗せを受け入れるべきか悩んだが、「がん保障があれば、将来の安心感が違う」と感じ、がん100%型を選ぶことにした。
金融機関選びのポイント
それから、どの銀行でローンを組むかを検討するため、いくつかの銀行で仮審査を申し込んだ。裕也さんは、金利の上乗せだけでなく、銀行が提供する適用金利も慎重に比べることにした。例えば、変動金利で最も安いのはみずほ銀行で、通常型とがん型のどちらも0.575%だった。また、固定金利型ではPayPay銀行が優位で、がん型は1.515%と最低水準だった。
「やっぱり、金利の合計をしっかり見ないと損をすることになるな」と裕也さんは確認し、最終的にPayPay銀行で仮審査を通すことに決めた。
一般の保険との比較も必要
ただし、裕也さんは一般の生命保険との比較も忘れなかった。一般の保険商品の方が、場合によっては保険料が安かったり、保障内容が充実していることもある。特に、ペアローン団信に加入した場合、生き残った方が受ける債務免除は課税対象になることがあるため、慎重に判断する必要があった。
裕也さんの決断
最終的に、裕也さんと美咲さんはペアローン団信に加入し、がん保障付きのプランを選んだ。「金利の負担は少し増えるけど、これでどんな事態が起こっても安心して暮らせる」と、彼らは手を取り合って微笑んだ。
住宅ローンのように人生の大きな決断をする際には、細かいシミュレーションが不可欠です。同じように、家を売却する際にも、慎重な計画が重要です。不動産の売却を考えている方は、不動産売却王で簡単に自動査定ができるので、まずは自分の物件がどれくらいの価値があるのかを確認してみましょう。無料の査定サービスを利用して、次のステップに向けた準備を万全にしましょう。