これは、不動産に関する法律や税金の知識を、物語形式でわかりやすくお伝えするミニドラマです。
登場する人物や団体はフィクションであり、実在のものではありません。
登場人物:
- 美咲(みさき):都内で一人暮らしを始めたばかりの会社員。将来は実家の土地を相続する予定。
- 田所(たどころ)先生:ベテラン司法書士。登記に関することならお任せあれ。
- 母(美咲の母):地方の実家で暮らす、穏やかな性格。
ある秋の夕暮れ。仕事帰りの美咲がコンビニで買ったコーヒー片手にベンチに座っていたとき、一本の電話が鳴った。

「もしもし? 美咲? 実家の離れがこの前の台風で壊れちゃってね……。もう住めないから、解体することにしたの。」
唐突な母の報告に、美咲は一瞬言葉を失った。
「え、それって登記とかどうするの?」
「そこなのよ。近所の人が“1か月以内に手続きが必要よ”って言ってたんだけど…よく分からなくて…」
数日後、美咲は休みを取って、母と一緒に近所で評判の司法書士・田所先生を訪ねた。優しそうな笑顔の先生は、落ち着いた声で説明を始めた。
「建物が滅失したとき、つまり完全に壊れて存在しなくなった場合には、滅失登記が必要になります。これは、不動産登記簿に『もうこの建物は存在していない』と正式に記録する手続きです。」
「そしてその申請は、建物が滅失した日から1か月以内に行わなければいけないんです。不動産登記法で、はっきりと決められているんですよ。」
美咲と母は顔を見合わせた。
「じゃあ、もう壊しちゃったから…急いで手続きしないといけないってことですね!」
「そうです。仮に手続きをしなかったとしても、罰金などはありません。でも、登記の情報と現実が食い違う状態になると、いざ土地を売りたいときや、相続のときに問題が起きる可能性があります。」
田所先生のサポートのおかげで、母の建物の滅失登記はスムーズに完了。
「登記って、壊れた建物にも必要なんだね…」と美咲はしみじみつぶやいた。
まとめ:登記は「期限」が大事!
- 建物がなくなったら1か月以内に滅失登記を申請する!
- 忘れても罰則はないけれど、将来のトラブル防止のために確実に手続きを!
- 登記内容が現実と一致していないと、不動産の売却や相続に支障が出るかも…
不動産を持っているなら、登記の状態はしっかり確認しておくべきです。
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